値決めの難しさ

㈱鳥貴族が上場初の赤字に転落しそうだ。

鳥貴族、上場後初の赤字へ

2019年7月期の業績予想を下方修正し、当期利益を3億5600万円の赤字予想とした。

この業績悪化予想は価格改定(値上げ)や不採算店の閉鎖費用の影響のようだ。

鳥貴族は全品280円という価格で大きく成長した焼き鳥チェーンである。

店舗経営コストの上昇などにより、28年間維持してきた280円(税抜き)という価格を298円(税抜き)に値上げした。

価格にして18円、値上げ率は6.5%弱である。

 

このようなニュースに触れると、「値上げなんて怖くできないよ」と思う経営者も多いだろう。

確かに、「安い価格」が広く認知されているような場合、ほんの少しの値上げでも需要に大きく影響する。

価格の上昇によるプラスの影響より、需要の悪化によるマイナスの影響の方が大きく、大幅に利益を減少させてしまうこともあるのだ。

 

だから、やはり値段をアップするなんて考えないほうがいいと思うかもしれない。

むしろ、値下げにより売上アップを図ったほうがいいと思う人もいるだろう。

しかし、安易な値下げは止めたほうがいい。

 

一般的に変動比率の高いビジネスの場合、販売単価の値下げはあなたが思う以上に大きく利益を減少させる可能性もあるのだ。

だから、値下げは極力しないほうがいいし、するなら「特別なキャンペーン」など限定で行うべきである。

 

鳥貴族のように長い間、価格を値上げしないで頑張っている中小飲食店も多い。

中には、消費税の増税分も販売単価にチャージせずに、「お値段据え置き」といったところもあるだろう。

確かに、消費者としては大変うれしいことであるが、このようなケースは「実質的な値下げ」販売と同じだ。

また、こういったお店はリピーターが多いので、「値下げ」したからといって大幅にお客さんが増えるわけでもない。

そうなると、値下げはダイレクトに利益の減少に影響する。

 

値下げは、それによるお客さん増、利益に与えるインパクトを考えて慎重に決定しなければならない。

値下げを安易に考えると、お客さんのために頑張ってきたが、お店を閉めざるを得なくなるということも十分あり得るのだ。

お客さんにとって馴染みのお店がなくなるほど寂しいことはない。

だから、お客さんのためだからといって、無理して価格を下げないほうがいい。

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