横浜とスタートアップ

今日の日経(3月28日、東京・首都圏経済欄「天照」)で面白い記事を見つけた。
この記事の記者は、ハマっ子から「横浜って結構、田舎でしょ」という言葉をよく言われるらしい。
確かに私も横浜出身者以外の方に言うことが多い。
記者の方は他県の出身で、最初は冗談だと思ったらしいが、最近ではあたっている部分もあると思うようになったそうだ。
記者の方が横浜に田舎をなぜ感じるかと言えば、「(田舎のように)しょっちゅう同じ人と顔をあわせる」からだそうだ。
よく知っている人との関係は心地よさを感じるものではあるが、一面では活性していないとも言える。
言い方は悪いが、流れのない水は澱んでしまう危険がある。
記事の中で、東京と横浜で経営学を教えている大学教授が、「この数年で東京と横浜の差はこれまで以上に広がった」と語っている。
それは、「渋谷にはたくさんのスタートアップ(起業)があるのに横浜で目立たないのはなぜか。それが問題だと思っている人が横浜にはほとんどいない」からだ。
俺が俺がということをあまり全面に横浜の人は出さないが、実感として東京に比べてスタートアップは目立たないし、また、東京のように続々と出てきていないように感じる。
横浜市は巨大であるが、2019年を境に人口はピークアウトすると言われている。
国内最大の市であることに安心していると、地方の中心都市のように商店街はシャッター通りとなり、街がが消滅してしまう危険もあるだろう。
地方都市の中で起業家がリーダシップを発揮して街を活性化させているところも多い。
起業家はこういうこともできるのだ。
横浜は住めば今日から「ハマっ子」という開放的でとても良い街だと思う。
また、東京という政治・経済の中心へのアクセスもいいので地の利がある。
東京で起業というのにこだわらなければ、スタートアップにするにはもってこいの地だと思う。
横浜から多くの起業家が出現するだけでなく、既存の企業家と協力しながら地方経済を活性化するモデルケースになって欲しいと思う。