楽観と悲観!

神奈川県は、自宅療養中の患者が増加していることを受け、職員らが行っていた患者の健康観察について、患者自身で行う体制が基本となるそうだ。つまり、今後は、体温や血液中の酸素量などの数値の変化を患者自身が確認することになる。このため重症化する可能性の高い方には、血液中の酸素量を計測する「パルスオキシメーター」を重点的に配布されるようだ。

 

緊急事態宣言が出される前の対応を見る限り、神奈川県の黒岩知事は楽観的すぎるようだ。この点については大阪の吉村府知事と比較するとわかりやすいと思う。冬場に新型コロナウイルスが感染拡大することは当初から懸念されていた。神奈川県特に横浜市は、人口も多いので感染者が拡大すると、医療機関などが対応不能になると予測していた人も多いだろう。

「医療の現場は、受け入れられる状態のベッドがほとんどない。まさにもう医療崩壊が起きていると言っても過言ではない状況になっている。この限られた医療資源を守りながら、この難局を乗り越えていきたい」と黒岩知事は言っている。

そして、 すぐに入院できない場合に備え、一時的に酸素吸入を行う拠点を設置するなど、災害時の「救護所」のような体制の構築を検討するらしい。 県は今後、自衛隊の派遣要請も視野に、1月中の体制構築を目指すそうだ。

今この段階で、「検討」や「目指す」の話をしているのだから、黒岩知事が批判されるのも仕方ないだろう。感染が本格化する冬に備えて、それ以前に「検討」や「目指す」時間は十分にあったはずだからだ。

 

楽観論に傾きすぎると、危機に対する対応がどうしても遅れる。なぜなら、そのような人にとって危機は起こりえないからだ(起こると考えること自体がポジティブでない)。中小企業経営者のなかにも「常にポジティブ」でなければならないと考えている人もいるかもしれない。しかし、冷徹な現実な前で、過度なポジティブシンキングは事態をより一層悪くする可能性すらあることを神奈川県の対応は示している。ポジティブだろうが、ネガティブであろうが、起こるときには起こるのだ(たとえ現実が残酷なものであっても)。ポジティブすぎるとことを微笑ましく感じるのは、子供に対してだけだろう。大人の過度の楽観主義は軽く、無責任に見えてしまう。

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