社内会議を上手に回す!?

東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が辞任した。この辞任は、臨時評議員会で女性蔑視発言が原因であるそうだ。「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかります」という発言が女性蔑視であると批判された。

スポニチ:森喜朗会長の3日の“女性蔑視”発言全文

全文を読むと、森さんの発言は女性が入ると会議の生産性が低くなると捉えられても仕方ないように思える。

 

生産性の問題については、「時間をかける割には成果が少ない」と社内会議が俎上にのることが多い。だから、いっそのこと会議など止めてしまえという極端な意見も出てくる。しかし、メンバーそれぞれの知識を結集して、一つのアイデアをより良いものにしていくといったような場合、会議で得られることは多い。問題はそのような目的を達成するような会議の運営が難しいことだ。「会議は踊る」、「小田原評定」といった会議の難しさを表す言葉もあるくらいなので、昔から会議で効率的に結論を出すことは難しいのだろう。

 

会議運営は技術だ。最近では、この会議運営の技術(スキル)は進歩している。会議の技術がないと、会議を上手に回すことは難しいだろう。技術であるので意識して習得していかなければならないが、才能ではないので誰でも習得可能だ。この技術がないと、会議はいつまでたっても小田原評定から脱却できないかもしれない。有効な会議を望むなら、円滑に会議を進行し、発言が少ないときにはメンバーに発言を促し、目的を達成するように会議を誘導するようなスキルを持つ必要がある(この技術を持つ人をファシリテーターという)。複雑化する経営を経営者一人の力で乗り切るというのは、これからはますます難しくなってくるだろう。だから人材力を有効活用するためには会議の技術が必要なのだ。会議の生産性は、結局は人材を有効活用しているのかという問題だ。

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