経営者の品位
私の好きな経営者のひとり、ココイチ創業者宗次徳二氏のインタビュー記事。
ダイヤモンドオンライン:資産数百億円!? ココイチ創業者の宗次氏「贅沢な暮らしをしたいと全く思わない」
長く生きていれば、品位や品格といったものが顔に出るものだが、写真でもわかるとおり、宗次氏はとても上品に見える。
ご存知の方もいるだろうが、宗次氏は若い頃とても苦労されているのだ。
もっとも、ご本にはあまり苦労したと感じたことはないと、このインタビュー記事で話している。
宗次氏の人相が良いのは、悪い意味での「執着心」がないからだろう。
実際、宗次氏は自分で立ち上げたビジネスを50歳前半で引退した。
これは経営者であるならわかると思うが、なかなかできることではない。
中小企業の事業承継が問題になっているのは、承継者がいないからだけではなく、経営者自らが引退する期限を決めて行動していないというのも一因であると思う。
また、宗次氏はお金に対しても執着心がないようだ。
定期的な収入がないにもかかわらず、NPO活動やコンサートホール運営などで、資産が減っていくことに対して不安はないかとの質問に、「それはないですね。資産をお墓に持っていくわけではないですし」と答えている。
個々人のお金の使い方で、それが贅沢であるかそうでないか、浪費か節約かという判断は難しいが、少なくとも宗次氏は私などよりお金に執着していないのはわかる。
同じ創業者であるZOZOの前澤氏のお金の使い方と比べてみると面白い。
ビジネスとお金に対する執着心は両者が密接に結びついているため、2つを手放すことはなかなか出来ることではない。
だから、この2つを軽やかに手放した宗次氏に私は強く惹かれるのだ。