二人の女性経営者

二人の女性経営者がいる。
この二人は、ほぼ時を同じくして経営者になった。
一人は大塚家具の大塚久美子社長。
もう一人は平安伸鋼工業の竹内香予子社長。
他にも二人の女性経営者には共通点がある。
どちらも自ら創業したわけではなく、会社を継いだということ。
もっとも大塚社長の場合は引き継いだというより奪ったという言い方が良いかもしれないが。
また、継いだ事業は、将来性の点で厳しいのではないかと思われているという点でも共通している。
竹内社長の会社は「突っ張り棒」を製造している会社だが、突っ張り棒自体は100円ショップで手に入るような競争の激しい商品だ。
一方、大塚家具も市場にはお手軽価格のイケアやニトリなど手ごわい競争相手が存在する。
そして、引き継いだ時、どちらの会社も業績はあまり良いとは言えなかった。
大塚家具はネガティブな報道ばかりが目立つているが、一方の竹内社長は業績を回復させ注目されている。
二人の経営者にどんな違いがあるのだろうか?
大塚社長はあくまでも社長としての立場に徹し、自分が動くより人を動かすイメージがある。
情報は自分で入手するのではなく、指示して必要な情報を従業員から吸い上げるような感じと言ったらいいだろうか。
一方の竹内社長は新聞記者出身という経歴からか徹底的な現場主義のようだ。
この現場主義は顧客のニーズを自分のことのように考えるという点で竹内社長の会社に恩恵をもたらしたようだ。
大塚社長はその経歴からも経営のプロという自覚があることだろう。
反対に竹内社長は事業を引き継ぐまでは経営とは無縁だ。
いわば経営の素人がプロを自認する人より、優れた業績をあげているところが面白い。
失礼ながら、竹内社長は経営の素人と当記事では言ってしまったが、竹内社長の考えていることを知ると感心せざるを得ない。
素晴らしく凄腕の経営者だ。
最後に、とても学ぶことが多い竹内社長を紹介した記事をシェアしよう。
- 東洋経済オンライン:35歳女性社長が変えた「突っ張り棒」の常識
- ビジネスネットワークラボ:立派なビジョンも強烈な原体験もない。でも出会いに恵まれ、会社は変われた
また、竹内社長の手法を理解するための参考としてホームページも紹介しておく。