平均年収が上がっている!平均値と中央値

国税庁の調べによると、民間企業で働く人の2018年の平均年収は441万円であった。

これで平均年収は6年連続で増加となった。

中小企業で働く多くの人にとって、この年収水準についての実感がそれほどないかもしれない。

「平均」というと、「普通」や「標準」的な水準と思う人もいるかもしれないが、そうとも言えないからだ。

 

この点について、簡単な例で考えてみる。

今、ある村には10人の働き手がいるとしよう。

そして、この10人の年収を低い順から並べたデータは次のようなものだとしよう。

 

この10人のデータから年収の平均値を出すと、約1千4百万である。

あなたの村の平均年収は1千4百万でお金持ちが多いですねと言われても、多くの村人(A~Iさん)にとっては納得できないだろう。

Jさんの年収1億円といった突出したデータ(外れ値という)があると、平均値は多くの人の実感からずれてくる。

平均値が納得できるものであるのは、データが平均近くに集まっている場合だからだ。

たとえば、小学3年生の平均身長などのデータがこれにあたる。

 

年収や資産は平均値から大きく外れるデータがあるのが普通だろう。

なので、平均値ではなく、「中央値」の方が年収などのデータの場合は多くの人にとって腑に落ちるかもしれない。

中央値は上の表のように、データを順に並べた場合に真ん中にくる値のことだ。

例示のデータは10個あるので、真ん中のデータはEさんとFさんであり、中央値はこの二人の平均である440万円となる。

 

データを見て分かるように、村の9割の人は1千万以下、ザクっといえば5百万程度の年収だ。

村の平均年収が1千4百万円あると言われても納得できないのは当然だ。

一方、村の年収水準は440万円ほどだと言われれば、腑に落ちる人は多くなるだろう。

 

残念ながら、国税庁のデータは「平均値」であり、「中央値」は公表されていない。

 

最後に、平均値と中央値の違いをイメージしやすい実際のデータ(中小企業白書2019年度版)を見てみよう。

図は、中小企業の売上高の分布図だ。

 

売上高3千万付近をピークにして、右側のデータは非常に長い。

このデータの平均値は4億8千万だ。

 

あなたの会社の売上はどうだろうか?

中小企業の売上高の平均は約5憶と言われると、びっくりする人もいるだろう。

”普通”の会社はそんなに売上があるんだと・・・。

 

しかし、前述したように、このデータの場合、平均は”普通”とは言えないだろう。

このような分布の場合、平均と実態が乖離してしまうので、中央値のほうがいいのだ。

中央値は約1億円であり、平均値は中央値の5倍、約4億円の差がある。

どちらが、多くの経営者の実感に近いかというと中央値ではないだろうか?

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