社長が謝罪をしたものの・・・
テレビでは吉本興行の社長会見の話題で持ちきりだ。
会見そのものは「失敗」だったと見る向きも多いようだ。
所属タレント、そして経営陣の会見を通じて、反社会勢力への闇営業問題から吉本興行自体の体質、構造に問題があるのではないかという流れになってきている。
もし、上場会社でコンプライアンスに問題があるなら(吉本は2009年に上場廃止している)、株主から糾弾され、辞任に追い込まれることになっていたかもしれない。
だから、「1年間、報酬を50%カット(つまり、辞任しない)」という処分に納得していない人もいるようだ。
吉本興行自体は上場していないが、その規模、社会的影響力が大きい大企業だ。
だから、上場会社なみの厳しい処遇を経営陣に求める人が世間には多いのだろう。
そういった責任を問われるべき人が自らの処遇を決定することにも違和感を感じる人がいると思う。
そもそも、コンプライアンス上の問題が生じた場合(吉本は会見がグタグタだったのでわからないが)、信頼回復のため第三者員会を設置し、企業から独立した第三者に調査を依頼することも多い。
社長がコンプライアンス云々について言うなら、吉本興行はこういった措置をとったほうが良かったのではないかと思う。
ところで、この社長さんの会見に対して、それなりに露出のある中堅の所属タレントさんが批判の声を上げている。
おそらく、平均的なサラリーマンより多くのお金を稼いでいるだろう。
その人たちは、組織としての「わかりやすさ」を強く求めている。
こういった稼いでる芸人さんの不満が多いということは、吉本が変わらざるを得ない要因なのだろう。